はじめに
先日、敷金返還等の請求を求める訴訟の原告として、第1回口頭弁論期日に東京簡易裁判所に出頭しました。
その後、他の裁判を傍聴することにしました。
法廷前にある「開廷中」のランプが点灯している法廷が、現在、裁判が行われている法廷、ということなので、携帯電話の電源を切り、その法廷に入って傍聴することができます。
なかなか開廷中の法廷を見つけることができませんでしたが、やっと見つけて2件、傍聴することができました。
2件目の傍聴では、「認める」「否認」「不知」という言葉が出てきましたので、そちらについても記載します。
傍聴1件目(敷金返還等請求事件)
詳しくは記載できませんが、どうやら、敷金返還をめぐり、借主と不動産会社が少額訴訟にて争っている事件のようでした。
借主と不動産会社ともに弁護士を立てずに本人訴訟でした。
被告側は、不動産会社の社員さんらしき方が出席されていました。
なお、傍聴していたのは、私と次の裁判の当事者(原告)の2人だけです。
法廷に入った途端に、裁判官の判決が言い渡されました。以下のような感じでした。
原告は主張は以下のようでした。
- クリーニング費用の特約は、借主は説明を受けていなかったので、借主の負担は認められない。
- クロス張替え費用は、入居前からあった損耗によるものである。
仮に借主による入居中の損耗であっても、通常損耗の範囲内である。 - 不動産会社の不法行為により借主は精神的苦痛を受けたので、慰謝料を求める。
それに対する裁判所の判断としては、、、
- クリーニング費用について、原告の請求は認められない。
- クロス張替えについて、借主による損耗を認める証拠がないことから、借主の請求を認める。
- 慰謝料については、原告が主張する複数の理由について、事実であっても不法行為でない、または、事実と認められる証拠がないことから、借主の請求は認められない。
というような感じでした。
クリーニング費用について、原告の請求が認められなかった理由が、うまく聞き取れなかったのが、非常に残念です。
傍聴2件目(損害賠償請求(交通事故))
2件目は、自転車同士の事故に関する損賠賠償請求事案のようでした。
第1回口頭弁論期日で、被告は弁護士を代理人として立てているようです。
被告は事前に答弁書を送付済みで、裁判には欠席していました。
被告の申し出により、少額訴訟から通常訴訟へ移行されたようです。また、答弁書が擬制陳述されました。
原告は私と同じく、本人訴訟ですね。
さて、法廷では、裁判官が原告に対して、
「被告が提出した答弁書に対する、原告としての認否を聞きます。
それにより何を争っているのか、争点を整理していきますね。」というような説明がされていました。
「認める、認めない、知らないのいずれなのか、お答えください。」
「認めない理由・主張はとりあえず今は結構です。まずは、認否をお答えください。」
というような感じでした。
認める・否認・不知とは
「認める」とは、個々の事実について認めることです。
「否認」とは、「認める」の反対で、個々の事実について否定することです。
「不知」とは、これも個々の事実についてですが、そのようなことがあったかどうか知らない、ということです。
「不知」は「否認」と同じ効果となりますが、「否認」が積極的に相手方の言うことは事実ではない、と言い切るものであるのに対して、「不知」は自分はそのことに関係していないから、あったというなら証拠を出してくれ、という意味のようです。
詳細は、別のブログで調べたいと思います。