はじめに
先日、敷金返還等請求の原告として、第5回口頭弁論期日を迎えました。
被告らの準備書面(と新たな証拠)について、提出期限から2週間程度遅れて提出されましたが、どうなるのでしょうか。
私としては、今後のためにも、
提出期限に遅れた理由について、被告ら代理人に釈明を求め、それを調書に記載するよう裁判所に求めよう、と思っていましたが、、、
今回の所要時間は、数分だったかと思います。
メモと記憶を頼りに、記載したいと思います。
※相手方弁護士はいつも1名でしたが、今回はもう1名追加で同席されていました。
やり取りの内容
今回の裁判では以下のようなやり取りをしました。
Hayato:はい、陳述します。
裁判官:また、訴状に「訴状の送達の日」の記載がありますが、裁判所から被告に送達されたのは令和3年■月■日になりますので、調書に記載しておきます。
Hayato:はい。
裁判官:被告ですが、準備書面を期限に遅れて提出していますが、民事訴訟法第157条の時機に後れて提出のため却下します。控訴もありえるでしょうから、被告らが必要とするならば、書面の提出が遅れた理由を調書に記載しますがどうですか。
弁護士:事実関係を確認したうえで、この時期になりました。
裁判官:前回と同じですかね。。裁判所に連絡しなかった理由はなんでしょうか。
弁護士:27日に連絡しました。
裁判官:24日期限ですよね?
弁護士:24日ではなく、27日に連絡しました。
裁判官:では、判決は令和4年■月■日です。裁判所に来る必要はないです。
裁判官:被告らからの■月■日付けの準備書面(3)と証拠は却下しましたので、それに対する原告の第5準備書面ですが、原告は陳述しますか。陳述してもしなくても意味はないですが、どちらにしますか。
Hayato:陳述します。(※展開が早くついていけず、とりあえず陳述しました、、、)
裁判官:それでは終わります。
おわりに
ということで、今回で終結予定でしたが、本当に終結しました。2週間後に判決ですね。
ところで、被告らが遅れて提出した書面、証拠は民事訴訟法第157条により却下されましたが、民事訴訟法第157条とはどのような条文なのでしょうか。関連する条文を含めて記載します。
(訴訟手続の計画的進行)
第147条の2
裁判所及び当事者は、適正かつ迅速な審理の実現のため、訴訟手続の計画的な進行を図らなければならない。 (審理の計画)
第147条の3
裁判所は、審理すべき事項が多数であり又は錯そうしているなど事件が複雑であることその他の事情によりその適正かつ迅速な審理を行うため必要があると認められるときは、当事者双方と協議をし、その結果を踏まえて審理の計画を定めなければならない。2 前項の審理の計画においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 争点及び証拠の整理を行う期間
二 証人及び当事者本人の尋問を行う期間
三 口頭弁論の終結及び判決の言渡しの予定時期3 第一項の審理の計画においては、前項各号に掲げる事項のほか、特定の事項についての攻撃又は防御の方法を提出すべき期間その他の訴訟手続の計画的な進行上必要な事項を定めることができる。4 裁判所は、審理の現状及び当事者の訴訟追行の状況その他の事情を考慮して必要があると認めるときは、当事者双方と協議をし、その結果を踏まえて第一項の審理の計画を変更することができる。(攻撃防御方法の提出時期)
第156条
攻撃又は防御の方法は、訴訟の進行状況に応じ適切な時期に提出しなければならない。(審理の計画が定められている場合の攻撃防御方法の提出期間)
第156条の2
第百四十七条の三第一項の審理の計画に従った訴訟手続の進行上必要があると認めるときは、裁判長は、当事者の意見を聴いて、特定の事項についての攻撃又は防御の方法を提出すべき期間を定めることができる。(時機に後れた攻撃防御方法の却下等)
第157条
当事者が故意又は重大な過失により時機に後れて提出した攻撃又は防御の方法については、これにより訴訟の完結を遅延させることとなると認めたときは、裁判所は、申立てにより又は職権で、却下の決定をすることができる。2 攻撃又は防御の方法でその趣旨が明瞭でないものについて当事者が必要な釈明をせず、又は釈明をすべき期日に出頭しないときも、前項と同様とする。
(審理の計画が定められている場合の攻撃防御方法の却下)
第157条の2
第百四十七条の三第三項又は第百五十六条の二(第百七十条第五項において準用する場合を含む。)の規定により特定の事項についての攻撃又は防御の方法を提出すべき期間が定められている場合において、当事者がその期間の経過後に提出した攻撃又は防御の方法については、これにより審理の計画に従った訴訟手続の進行に著しい支障を生ずるおそれがあると認めたときは、裁判所は、申立てにより又は職権で、却下の決定をすることができる。ただし、その当事者がその期間内に当該攻撃又は防御の方法を提出することができなかったことについて相当の理由があることを疎明したときは、この限りでない。